脳脊髄液減少症の診断・治療の確立を求める意見書
(平成23年10月14日可決)
提出先
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 文部科学大臣 厚生労働大臣 国土交通大臣
本  文
 脳脊髄液減少症は、交通事故、スポーツ外傷等の身体への強い衝撃が原因で、脳脊髄液が漏れ、減少することによって引き起こされ、頭痛、目まい、耳鳴り、倦怠感等、多種多様な症状が複合的にあらわれるという特徴を持っている。
 脳脊髄液減少症に係る検査費用は本来保険適用であるが、地域によって対応が異なっていたため、昨年4月に厚生労働省は、当該検査費用が保険の対象であることを周知徹底する通知を出した。
 このことは、患者にとっては朗報となったが、本症の治療に有効であるブラッドパッチ療法(自家血硬膜外注入)については、いまだ保険適用されず、患者及びその家族は依然として高額な医療費負担を強いられている。
 平成19年度から開始された脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究事業では、昨年8月、診断基準の作成に必要な症例数において中間目標100症例を達成し、本年4月には「脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する研究」が発表された。今後も引き続き収集した症例から基礎データをまとめ、診断基準や診療指針の策定等を早急に進めるべきである。
よって国においては、脳脊髄液減少症の診断・治療の確立のため、下記事項を早急に実現するよう強く要望する。
1 本年度中に脳脊髄液減少症の診断基準を定め、ブラッドパッチ療法を含めた診療指針(ガイドライン)
を策定し、ブラッドパッチ療法を脳脊髄液減少症の治療法として確立するとともに、早期に保険適用
すること。
2 児童生徒の場合、学校現場の事故による発症例があるため、適切な対応についての啓発及び情報
提供を行うとともに、今後の研究事業の中に18歳未満の症例を加えること。
3 ブラッドパッチ療法等の脳脊髄液減少症の治療を、災害共済給付制度、労働者災害補償保険、
自動車損害賠償責任保険の対象に速やかに加えること。
  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。