議会報告

平成29年12月定例会

食品衛生管理の国際標準化を求める意見書

(平成29年12月21日可決)

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 厚生労働大臣

本  文

食品の衛生管理は、先進国を中心にHACCP(ハサップ)が義務化されているが、国の調査によると、食品製造業におけるHACCPの導入状況は、売上げが100億円以上の大手企業だけでみると8割以上である一方、小規模事業所を含めた食品製造業全体では3割以下にとどまっており、我が国においては、その導入が遅れている。
しかし、近年の食品流通のさらなる国際化や東京2020オリンピック・パラリンピック等の開催により、外国人が我が国の食品を口にする機会が増加することを踏まえると、我が国の食品衛生管理においても国際標準であるHACCPの定着を図る必要性が高まっている。
そのため、国では、HACCPによる衛生管理の制度化等の食品衛生規制の見直しを進めているが、それに当たっては様々な課題がある。
まず、食品衛生法の営業許可業種は34業種であるが、これ以外に都道府県等の条例で許可業種としているものも対象とする必要がある。
また、食品用器具及び容器包装については、欧米等で使用が禁止されている物質であっても、個別の規格基準を定めない限り直ちに規制できない状況である。
さらには、国又は都道府県等からの回収命令や廃棄命令によらず、事業者が自主的に食品の回収等を行った場合には、食品衛生法にはその報告を義務付ける規定がない。
よって国においては、食品衛生管理の国際標準化を図り、食品の安全を確保するため、下記事項について取り組むよう強く要望する。 記

  • 消費者の安全を第一に考え、全ての食品等事業者へのHACCP導入により、製造・加工、調理、販売等の各段階の衛生管理を「見える化」すること。
  • HACCPによる衛生管理の制度化に当たっては、食品ごとの特性や事業者の状況を踏まえ、小規模事業者等に十分配慮した実現可能な方法によるとともに、十分な準備期間を設けること。
  • 全ての食品等事業者がHACCPによる衛生管理に取り組むことを踏まえた営業許可制度の見直しを進めることとし、その際には施設基準等を定める都道府県等の条例に配慮すること。
  • 食品用器具及び容器包装の規制に当たり、原則使用を禁止した上で使用を認める物質をリスト化するポジティブリスト制度の導入を検討する等、欧米等の制度との整合を図ること。
  • 食品等事業者が製造した製品や輸入した製品を自主回収する場合には、その情報を把握する仕組みを検討すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。