議会報告

平成30年9月定例会

肝炎治療の促進に関する意見書

(平成30年12月21日可決)

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 厚生労働大臣

本  文

日本国内の肝炎ウイルスのキャリアは約380万人と推計され、そのうち、約320万人が無症候性のキャリアと想定されている。キャリアのうち、約30万人が実際に肝疾患の治療を受けているが、残念ながら1年間に約4万人が肝疾患を原因として死亡している。
平成20年度から開始されたウイルス性肝炎患者に対する肝炎治療特別促進事業による医療費助成は、段階的に対象医療が拡大されているが、肝炎治療に効果が認められる新たな治療法や、肝炎の鎮静化や発がんの抑止を目的としたインターフェロン少量長期投与療法、肝機能を改善し肝炎の鎮静化を目指す肝庇護療法等が対象医療となっておらず、これらの治療を受ける患者の大きな経済的負担となっている。
また、市町による検診で肝炎ウイルスのキャリアであると判明したものの、肝炎治療を受ける方の割合は、働き盛りの40歳代が他の世代と比較して低いため、肝炎の重症化やそれに起因する死亡者数を減少させるためには、職場を中心とした肝炎対策の重点的な取り組みが必要となっている。
さらに、過去の集団予防接種の注射器使い回しや、肝炎ウイルスが混入した血液凝固因子製剤等の投与による薬害肝炎感染者の救済については、因果関係の証明が困難等の理由により提訴できない感染者や、給付金等の制度を知らない対象者も多く、救済は進んでいない。
よって国においては、肝炎治療の一層の促進を図るため、下記の事項について取り組むよう強く要望する。

  • 医療費助成の対象を拡大し、肝炎治療に有効と認められる新たな治療法やインターフェロン少量長期投与療法、肝庇護療法等を助成対象とすること。
  • 肝炎治療特別促進事業を法制化し、財源確保と事業実施の安定化を図ること。
  • 肝炎対策の充実を図るため、肝炎ウイルス検査を実施する企業等への国庫補助制度を創設すること。
  • 感染被害者への救済制度のさらなる周知や公平な補償、救済の促進を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。