議会報告

平成30年9月定例会

公正な採用選考確保の取り組み強化に関する意見書

(平成30年12月21日可決)

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 厚生労働大臣

本  文

就職は人生の大きな岐路であり、自己実現の場や生活の糧を得るとともに、労働者としての権利や人権を考える上でも、非常に重要な意義を持っている。
日本国憲法は、基本的人権の一つとして、全ての人に「職業選択の自由」を保障しているが、一方で、求人者にも、採用方針や採用基準、採否の決定など、「採用の自由」が認められている。しかし、「採用の自由」は、求職者の基本的人権を侵してまで認められるものではない。
このため、職業安定法では、職業紹介・職業指導等について、何人も人種、信条、性別、社会的身分、門地などによる差別的取り扱いを受けないこととされ、求人者が行う求職者等の個人情報の収集、保管、使用について制限を設けている。
これを受け、厚生労働省では、公正な採用選考に当たり、本人の適性や能力のみを基準とすることを基本として、本籍地や家族に関することなど本人に責任のない事項や、本来自由である思想、信条に関する事項を応募用紙や面接などによって把握すること自体が不適切な採用選考につながるおそれがあるとしている。
そうした中、平成28年度に厚生労働省が把握した、求職者から「本人の適性・能力以外の事項を把握された」との指摘があった事案は、全国で1,134件にのぼっている。 国では、女性も男性も、お年寄りも若者も、障がいや難病のある方も、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」の実現を目指すとしており、本人の適性・能力以外の事項により、求職者の活躍の場を奪うことはあってはならない。
よって国においては、求職者の適性や能力のみを考慮した公正な採用選考を確保するため、厚生労働大臣指針に基づく取り組みの一層の充実を図り、強力に推進するよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。