議会報告

令和2年6月定例会

富士山における火山防災対策の強化に関する意見書

(令和2年7月10日可決)

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 国土交通大臣
  • 内閣府特命担当大臣(防災)

本  文

平成26年9月の御嶽山の突発的な噴火は、多くの登山者の命が奪われる痛ましい災害となった。また、平成30年1月の草津白根山の噴火では、噴火発生の観測・確認が遅れたため、噴火速報が発表されず、噴火警戒レベルの引き上げも遅れる事態となった。
そうした中、世界遺産に登録された富士山には、国内外から年間約30万人もの登山者が訪れるとともに、その周辺市町には静岡県内だけでも 100万人近い住民が居住しているため、活火山である富士山の登山者や住民等の安全を守る火山防災対策の強化が喫緊の課題となっている。
富士山は、想定される噴火の規模が大きく、交通の幹線や首都圏も近いことから、噴火による被害や社会・経済活動への影響は広範囲に及ぶため、関係自治体が連携する広域的な防災体制の確立を図る必要がある。
令和2年3月に富士山火山防災対策協議会が富士山ハザードマップの改定に関する中間報告を公表したが、現行のものよりも想定される火口範囲が広がり、溶岩流や火砕流の到達距離が延びたことから、周辺市町では、今後、火山防災マップや避難計画等の大幅な見直しを行う必要性がある。
また、外国人を含む登山者等の被災を最小限にとどめるため、避難情報の発信や情報伝達体制の整備など早急に対策を講じる必要がある。
よって国においては、富士山における火山防災対策を強化するため、下記事項について取り組むよう強く要望する。

  • 地方公共団体が行う、火山防災マップや避難計画の作成、避難訓練の実施など、広域的な防災体制の確立に向けた取組に対し、技術的及び財政的な支援を行うこと。
  • 火山噴火の予兆現象や発生状況を的確に把握し、迅速な噴火速報の発表や噴火警戒レベルの引き上げに結びつける観測体制を強化するとともに、新たな観測手法の研究及び国からの火山情報の迅速かつ効果的な伝達方法の確立を図ること。
  • 外国人を含む登山者等への的確な情報伝達を図るため、火山情報の多言語化や有効な伝達体制の整備を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。