議会報告

令和2年9月定例会

意見書

ドクターヘリの安定・持続的運用への支援強化を求める意見書

(令和2年10月12日可決)

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 厚生労働大臣

本  文

ドクターヘリは、交通事情に影響を受けず、医師や看護師を乗せて時速200キロで現場に急行し、機内で患者を治療しながら医療機関に搬送できるため、救急医療の一端を担うほか、毎年のように発生する豪雨災害時にも出動し、「空飛ぶ治療室」の役割は着実に増している。
令和2年3月末現在、ドクターヘリは43道府県に53機と全国的に整備が進んでおり、本県では、全国に先駆けて2機体制の運航を実現し、平成24年度には累計出動回数が全国で初めて1万回を、令和元年5月には2万回を超え、県内の救急医療、へき地医療に大きな効果を発揮している。
このようにドクターヘリの需要が高まる中、国内の各地域の地理的条件や医療事情が異なるため、地域により年間の出動件数や運航距離に大きな差が生じている。
ドクターヘリの運航経費は、国の「医療提供体制推進事業費補助金」により支援されているが、補助基準額の算出方法が運航月数によるため、遠距離の飛行や出動件数が多いほど、燃料代や整備費などの経費が増大し、さらには、令和元年10月の消費税増税が補助基準額に十分に反映されていないため、運航事業者や基地病院の負担が非常に重くなっている。
また、ドクターヘリの運航に関しては、飛行前後の機体の点検や出動に備え長時間待機することが求められるなど、整備士や操縦士等スタッフの勤務実態は厳しいものがある。加えて、機体に突発的な不具合が生じた場合は、代替機費用措置がなされていないにも関わらず、代替機提供が厳守事項として運用されており、運航事業者にさらに負担を強いている。
よって国においては、ドクターヘリが、救命救急の重役を担い、引き続き多くの人命救助に貢献できるよう、ドクターヘリの安定・持続的運用への支援強化のため、下記事項について取り組むよう強く要望する。

  • 地域ごとのドクターヘリの年間出動回数や出動時間、飛行距離及びその運航経費の実態を把握し、実際の運用に見合う補助金の基準額を設定すること。
  • 消費税の増税に見合った補助金の基準額の改正及び予算措置を行うこと。
  • ドクターヘリ機体の突発的な不具合発生時に運航事業者にさらなる負担を強いることがないよう、安全基準に基づいた代替機提供責務の適正化を図るとともに、代替機の提供に係る経費についても補助金の対象とすること。
  • ドクターヘリの安全運航のために、待機時間や機体の点検時間を含めた操縦士等のスタッフの勤務実態を的確に把握すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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